「手話は言語」を法律に 

近い将来、手話は大学の人気講義になっているかもしれない。1月4日の東京新聞1面トップを見て、そう思った。

「手話は言語」を法律に

以下、記事の要約。

超党派の国会議員連盟が、1月の通常国会に法案を提出する。手話を「言語」として位置付け、習得に必要な情報や学習の機会を提供するように国と地方自治体に要請。手話ができる教員の養成や、教育現場への適切な配置も促す。

手話が大学で人気講義になるだろうと考えた理由は次のとおり。

・今も、大学の必修課題として第2外国語はあるようだが、あれで語学が身についたという話は聞いたことがない。(少なくとも私の周りでは。皆、勉強に熱心でなかったが)その主な理由は、授業が週に1回程度で、日常生活では使う機会はないからだろう。

・手話であれば、大学の手話サークルなど使う機会はあるので身につきやすい。(ただし、今のところ、手話を学ぶ講義はほとんと採用されていないようだ)

・現在の第2外国語で選択できるような言語(中国語、韓国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語など)は、今や自動翻訳でかなりの部分をカバーできる。一方で手話の自動翻訳はまだ登場していない。

・この法律によって手話が一層普及すれば、教育現場だけでなく、接客、旅行、人事など幅広いビジネス現場で需要は増えてくる。就職活動に向けて、自分の強みになると考える学生もいるはず。

もう一つ感じたことがある。

この法制化の動きは、今年11月のデフリンピック東京大会の開催を契機に生まれたもの。スポーツの国際大会は、社会に良いインパクトを与える力がある。26年のデフラグビーセブンズ日本大会でも、ラグビーを超えたインパクトを残したい。

デフリンピックの東京開催が決まったのは22年。これに私も刺激を受け、翌年「手話タグラグビー教室」を開講。スミセイコミュニティースポーツ推進助成プログラムに2年連続で採用されている。

2年目の今季は、ラグビーだけでなく、デフゴルフ、デフバスケットボール、デフサッカーの選手を講師としてお招きし、体を動かし、楽しみながら手話を学ぶという活動をしている。

こちらは月1回の開催で、幼児から大人まで参加しているが、皆さん上達が驚くほど早い。特に子どもたち。

体を動かすのは楽しいことであり、脳が活性化される。その中で「経験」として覚えた知識(手話単語)は忘れない。

初年度は、会員6名。2年目は10名。これからも手話の輪を広げていきたい。

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