『エディー・ウォーズ』を読む

生島淳著『エディー・ウォーズ』、一気に読了。
私自身5年間エディーにインタビューをしてきたが、彼と彼のチームについて、まだまだ知らないことがあったのだと感じる。

例えば、エディーが選手に対し、数々のマインドゲームを仕掛けていたこと。
(エディーは常々、選手もスタッフもハッピーにさせない方が成長すると言っていた)

バックスコーチだった沢木敬介氏(現サントリー監督)は、南アフリカ戦で使うサインプレイに関し、エディーと激論を交わし、自論を押し通した結果、トライにつながったこと。
(エディーはサントリー監督時代より、当時コーチだった同氏を、優秀なコーチだと賞賛していた。そして、優秀なアシスタントコーチは、ヘッドコーチに意見をしなくてはいけない、とも)

最後に、ワールドカップの試合後にロッカールームで選手たちが歌っていた「チームソング」は替え歌で、歌詞の最初は「毎日疲れた」で始まること。
(地獄の合宿を乗り越えたチームであることを実感させるエピソードだ)

エディーだけでなく、多くの選手、スタッフを取材した労作であり、エディーの「毒」も描いた力作。

ただし、読む側もかなり疲れます。あまりの過酷さにエネルギーを吸い取られる感覚。
今疲れている人は元気になってから読んだ方が良さそう。

私の場合、読後2週間くらいしてから、ようやくじわじわとエネルギーが湧いてきました。

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